訳あり野菜とはどんな野菜なのか?

2020.09.09

訳あり野菜とはどんな野菜なのか?

業界の言葉ではないのですが訳あり野菜のお問い合わせを沢山頂きます。
実際のところどんな野菜なのか?

 

 

訳あり野菜は規格外野菜のことです

曲がったきゅうり
かさぶたのような傷のついた茄子
大きすぎる大根
曲がった長ねぎ
大きさバラバラなトマト

一般の方の言う訳あり野菜は、市場ではB品よりワンランク下の扱いで流通していることの多い野菜を総じ呼んでいるように感じますが

実は我々が目にすることもできないくらいの本当の訳あり規格外野菜は東京の市場に出荷されることは殆どないのです。

その理由として物流費が挙げられます。

産地が近い関東近郊ならまだしも、関西や九州であればわざわざ規格外をたかく売れる市場に出荷必要はないのです。

C品より下のD品など規格外野菜が増えると絶対量が増えるため、相場が相対的に下がる可能性があるのです。

そのため、現地のスーパーや道の駅などで地産地消するケースが殆どです

 

訳あり野菜のできる理由

基本的に果菜と呼ばれる芽が出て、茎が立って、花が咲き、受粉するようなプロセスの多い野菜は規格外が出やすいと言われています。

受粉のタイミングや着果してからの葉っぱとの擦れなど、収穫までの期間が長いだけに変形してしまう要素が大きいのです。

農林水産省の10年前のレポートですが、下記のようなものがあります。

産地で作っても出荷されないものが20%以上ありますね。
こちらが地産されているであろう本物の訳あり野菜です。
(全てが訳ありのB品かと言うとわかりませんが)

当時より生産者数や出荷総数量は減少していると思われますが興味があれば
参考までにご覧ください。

農産物の生鮮販売や加工・業務用途における多様なニーズに対応した取組の可能性
https://www.maff.go.jp/j/study/syoku_cost/pdf/data03_5.pdf

 

訳あり野菜の青果市場での流通の仕方

あまり知られていないのですが、卸売市場法という法律があり、市場は出荷される商品を拒めない法律があるのはご存知でしょうか

これにより産地から出荷される品物を販売拒否ができないため仕方なく移動競売という競りにかかります。

受託拒否の禁止及び差別的取扱いの禁止の概要https://www.maff.go.jp/j/shokusan/ryutu/sizyou_kenkyu/08/pdf/01.pdf

 

移動競売とは完全に買い手の都合で価格が決まってしまう種類の競りのことです。

通常の市場流通の正規品(JAを通過して流通しているもの)とは残念ながら扱いが全く別なのです。

そしてJAや農協は相場が必要以上に崩れるのを懸念しているので規格外野菜の訳あり品は殆どないといっても過言ではありません。

 

訳あり野菜は本当にお得なのか?

もちろん産地を助けるという意図で規格外の野菜を積極的に購入してくださる飲食店の方や一般の方もおります。

一件お得に感じるケースもあるかもしれませんが、宅急便の運賃を合理的にペイするにはそれ相応の量を買わないと元が取れない可能性はありますね。

宅急便で1500円の運賃をと考えると市場でBやC品の商品を買った方が安く上がる可能性はあります。

 

トマトで1回で3箱12kgくらい仕入れる力があれば少し違うかもしれませんが、別々に発注する手間、発注から納品まで2~3日かかることまで想定するとお得とは言えないかもしれません。

宅急便には経済ロットがあります。
5箱まで運賃が同一で可能と言われたら同一運賃のなかでの最上限数量という認識です。

この数量で仕入れられる購買力があるのであれば是非おすすめです。

 

訳あり野菜は美味しいのか?

規格外の変形しているといっても鮮度が抜群であれば美味しいものはたくさんあります。

 

野菜は75%以上水分を含んでいます。

種類によって異なりますが、レタスやきゅうり、トマトやもやしなどの水分の多く感じる野菜は90%とも言われています。

ちなみに75%は水分が少ないと思われる人参や南瓜の水分含有量です。

この水分が多い野菜に関しては鮮度=水位量なので水分がたっぷりある鮮度の状態は当然美味しいです。

 

市場流通では規格外品の扱いに限界がありますがメリットもたくさん

何といっても少量多品種の納品ができ、店舗に最小のストックで済ます物流的なメリットにおいては業務用野菜業者のベジクルが貢献できる価値は大きいかと思います。

 

以前にお客様の飲食店さんから共同仕入れも取組んだことがあります。

飲食店さんの深い関わりのある農家さんから我々が一度荷受けをする物流センター的な役割を担いました。

このようなケースも複数の飲食店を経営している会社さんにとってはメリットになり得ますね。

ベジクルの物流と相乗効果で業績を伸ばす。
そんな飲食店さんが数多くでてこれるように私たちは柔軟に対応します!