牛肉仕入れで原価を下げる方法|飲食店向け牛肉調達の新…

2026.06.11

ラクシーレ

牛肉仕入れで原価を下げる方法|飲食店向け牛肉調達の新常識【2026年版】

牛肉の原価、高くなりすぎていませんか?
ここ数年、飲食店を取り巻く仕入れ環境は大きく変化しています。

野菜や油、調味料、物流費などあらゆるコストが上昇していますが、その中でも特に影響が大きいのが牛肉です。
背景には円安があります。

輸入牛の価格が上昇したことで、これまで輸入牛を使用していた飲食店が国産牛へシフトしています。すると今度は国産牛の需要が増え、相場が上昇します。
さらに和牛を育てるための飼料価格も高騰しているため、生産コストそのものも上昇しています。

つまり現在は、

 ・輸入牛が高い
 ・国産牛が高い
 ・和牛も高い

という状況です。

特に牛肉は食材の中でも単価が高いため、仕入れ価格の変動が利益に直結します。
そのため今、多くの飲食店で求められているのは、

「もっと安い牛肉を探すこと」

ではなく、
「品質を維持しながら、調達コストを下げること」です。

本記事では、牛肉の仕入れを見直したい飲食店様向けに、仕入れ先の考え方から和牛の選び方、グリムキの活用方法まで、現場目線で解説します。

牛肉だけは「仕入れ先の使い分け」が必要

飲食店では、

 ・野菜は八百屋
 ・魚は鮮魚店
 ・肉は精肉卸

という形で仕入れ先を固定しているケースが多くあります。
もちろん、日々の営業を考えれば信頼できる仕入れ先の存在は重要です。

しかし牛肉に関しては、少し考え方を変える価値があります。

例えば、

今日必要な商品
急な欠品対応
少量の追加発注

こうした商品は近場の卸業者に依頼する。

一方で、

・サーロイン
・ヒレ
・イチボ
・ミスジ
・トモサンカク
・カイノミ
・ランプ
・リブロース

など、毎週使う定番商品は計画的に仕入れる。

この発想に変えるだけで、原価率が改善する可能性があります。
牛肉は単価が高いため、数日のリードタイムを受け入れるだけで大きなコストメリットが生まれることがあります。

なぜ産地に近い食肉卸は価格競争力があるのか?

ここでよく聞かれるのが、

「なぜそんなに安いのですか?」という質問です。

特に和牛の場合、

「安い=品質が悪い」というイメージを持たれることがあります。

しかし実際には、価格には理由があります。

一つ目は産地との距離です。
九州は日本有数の畜産地帯です。

鹿児島牛、佐賀牛、熊本あか牛など、多くのブランド牛が生産されています。
産地に近いネットワークを持つことで、首都圏とは異なる仕入れルートを構築できます。

二つ目は流通構造です。

人気部位だけを販売するのではなく、部位ごとに最適な販路へ流通させることで、特定部位の価格競争力を高めています。

三つ目は加工能力です。

小ロット対応やグリムキ加工など、飲食店が使いやすい状態に加工できるため、現場のオペレーション負荷を軽減できます。
実際に比較を行うと、東京相場と比較して2割前後安くなるケースも少なくありません。

もちろん全ての商品が必ず安いわけではありません。
しかし高単価部位ほど差額が大きくなる傾向があります。

和牛経産牛という選択肢をご存知ですか?

牛肉相場が高騰する中で、注目されているのが和牛経産牛です。
経産牛とは、お産を経験した牛のことを指します。

一般的にはネガティブな印象を持たれることもありますが、実際には品質によって大きな差があります。
私たちが提案しているのは、その中でも上物と呼ばれる品質の高い個体です。

特に重視しているのは、

・脂の色
・肉質
・香り
・見た目

です。

脂が白く、美しい肉質のものだけを選抜しています。
包丁を入れた際に脂がまとわりつくような、融点の低い脂を持つ個体もあり、プロの料理人が見ても和牛として十分に満足できる品質です。

実際には、

「言われなければ分からない」

という声も少なくありません。

私たちが提案したいのは、単純に安い肉ではありません。
品質と価格のバランスに優れた肉です。
お客様満足を維持しながら、利益も確保できる。

それが和牛経産牛上物の魅力です。

グリムキとは?本当に比較すべきは「可食部単価」

牛肉の仕入れで見落とされがちなのが歩留まりです。
多くの飲食店はkg単価で比較します。

しかし実際には、

・脂を落とす
・筋を取る
・整形する

という作業が発生します。

その結果、
5kg仕入れても実際に使える部分は4kgしかない。

ということも珍しくありません。

そこで注目したいのがグリムキです。
グリムキとは、余分な脂や筋を除去し、調理しやすい状態に加工した規格です。

メリットは非常にシンプルです。

 ・歩留まりが安定す
 ・廃棄ロスが減る 
 ・仕込み時間が短くなる
 ・原価計算がしやすい
 ・人件費削減につながる

特に居酒屋、ホテル、旅館、肉バルなど、人手不足に悩む店舗では大きなメリットがあります。
もちろん商品によってはグリムキ対応できない場合もあります。
また焼肉店のように自店で仕上げたい業態では、あえて未加工品を選ぶケースもあります。

大切なのは、

「kg単価」

ではなく、

「実際に使える肉の価格」

で比較することです。

部位ごとの特徴を理解して仕入れる

牛肉は部位によって適した用途が異なります。

サーロインは見た目の華やかさがあり、ステーキや高級メニュー向き。

ヒレは柔らかさを重視する高級店向け。

イチボは赤身と脂のバランスが良く、焼肉や肉バルで人気があります。

ミスジは希少部位としてメニュー価値を出しやすい部位です。

トモサンカクは旨味と脂のバランスに優れています。

カイノミは近年人気が高く、赤身需要にも対応しやすい部位です。

ランプやシンシンは赤身志向の高まりとともに需要が増えています。

重要なのは、

「流行っている部位を買う」

ことではなく、

「自店の客層に合う部位を選ぶ」

ことです。

牛肉仕入れの最適解は「比較すること」

牛肉の仕入れは、今日頼んで明日届く。

これだけが正解ではありません。

高単価商品だからこそ、

 ・比較する

 ・計画的に仕入れる

 ・歩留まりまで確認する

という視点が重要です。

現在お使いの価格表があれば、比較見積もりも可能です。

サーロイン1品だけでも構いません。

まずは現在の仕入れ条件と比較し、どれくらい改善余地があるのかを確認してみてください。
仕入れ先を変えるだけで、利益率が改善するケースは決して珍しくありません。
牛肉相場が高騰する今だからこそ、仕入れの見直しが大きな武器になります。