プロの野菜業者の野菜の選び方
2020.09.21
野菜情報
プロの野菜業者の野菜の選び方
主婦の方やプロの料理人の方達にはお馴染みかもしれませんが、野菜の選び方について少しだけ書いてみました。
美味しい野菜を選びたい。こんな声をいただくのですが、美味しい野菜は見た目だけで判断することが難しいケースが多いです
野菜の鮮度を判断する方法を目利きといいます。
野菜の目利きという言葉を聞いたことがあるかもしれません。
私の経験から1個1個の要素を分解してみました。
目次
野菜の目利きとは
上の野菜の鮮度を判断する方法とつながってしまうのですが
野菜を選ぶときは五感で感じてもらいたいと考えています。
味覚は使えないので正確には四感でお願いします(^^)
もちろん、例外な野菜もありますので、一つの参考にしてもらえればと思います。
野菜を目で選ぶヒント
葉物野菜
黄色く変色しているものより緑の濃いものがいい。
夏場は全体的に色が薄くなるが黄色い葉っぱが混ざっていたらNG
カットしている野菜の断面の色(キャベツ半切り、白菜カット)
キャベツや白菜の半分カットしている野菜などの場合は切り口をみると切ってからの時間の経過が一発で分かります。
少し盛り上がってきていたり、茶色く変色しているように感じたときは店員さんに声をかけてみましょう。新しいものでカットしてくれることもあります。
野菜を触って選ぶヒント
逆に水分が少なくシワシワしていると感じるものはNGです。
手に持って見た目以上に重みを感じるものというのは重要な要素と言えるのです。
ただ、例外もあり、雨が続いている季節だと重すぎるのは水分含有量が過剰になっている状態のため日持ちがしにくいことが多いです。
野菜を匂いで選ぶヒント
野菜や果物は鮮度が劣化していくと独特の匂いが出ます。
少しでも不快な香り、匂いだなと感じた際には仕入れるのをやめたほうがいいかもしれません。
パクチーやドリアンなど元々、香りの強いものもあるので一概にはいえないのですが…
野菜を音で選ぶヒント
音で選ぶというのは「固い果物」でよく使われる方法です。間違っても売り場のトマトやピーマンを叩かないように!
カットしていない丸のスイカを仕入れるときは太鼓のようにトントンと叩きます。軽い音であれば合格。ズシっとした重い音が出る場合は要注意。中を切ったらスイカの赤い色が異常に濃くてなんだか臭う…これは業界用語で「うるみ」と呼ばれており産地の切り替えが遅れている時に発生しやすい事象です。
リンゴやメロンは優しくデコピンをするようにコンコンと爪を当てます。この時にも同様に音が軽いか重いかで判断します。
野菜を選ぶということはどこで買うかということ
野菜は鮮度や産地選定、価格変動などの変数が多い商品です。そのため、どの店から買うか?どの卸業者から仕入れるかという要素は一番大きな影響を及ぼします。
野菜の卸業者の選び方
これは飲食店のシェフや料理人の方も同じくで「どの野菜業者から買うか?」というのがポイントです。
一定以上の規模感、販売量がないとそもそもとして安く仕入れることもできませんからね。
野菜業者であれば車の台数を聞いてみるのがいいかもしれませんね。配送車両が10台未満の小規模な野菜の卸からは仕入れるのを避けた方がいいかもしれません。
もちろん丁寧な仕事や細かい気配りなどに関しては小規模の業者の方が強いかもしれませんが、肝心の野菜の価格が高いことが多いので注意です。
こんな卸業者からは野菜を買わない方がいい
大手チェーンが売上のん大半を占めるような野菜の卸業者は避けた方がいいです。
大手の圧力に負けて価格設定で損をしているケースが多いので、損失を一般の飲食店さんで補填しようという傾向があるためです。
また、大手飲食チェーンと取引していると欠品が許されないというルールがあるため在庫を過剰にもって鮮度を落とすというケースも非常に多いです。
そのため、ベジクルでは大手チェーンとの取引は少なく、売上バランスも含め、一部の顧客に支配されるといった経営環境ではありませんので、ご安心くださいね!
スーパーで野菜を選ぶ際のポイント
まず、スーパーを選択できる環境であるならば、どの店で買うか?ということは重要です。
よく売れているお店では客入りがよく、商品の在庫回転が早く鮮度がいいケースが多いです。
ここでは4つのポイントをお伝えします。
①スーパーには朝一には行かない
スーパーで野菜を買う場合は朝一に並んでいるのは前日の在庫です。
先入先出しという言葉がありますが、店では朝一の入庫、検品、売価変更などの諸業務をこなすことに精一杯です。
基本的に前の日の残り物で売り場をセッティングした方が早いんです。
昼過ぎの時間帯に行けば、野菜市場で安く買えた鮮度のいい余り物「スポット商品」とも出会えるかもしれません。
②大手スーパー系は避けた方がいいかも
大手は配送効率かをする目的で自社の物流センターを持っていることが多く、ここで商品が1日滞留することが多いのです。また、大手スーパーだと欠品ができないという理由につき青果市場や野菜仲卸が在庫をして商品確保をすることが非常に多いです。となると、、、市場で1日、センターで1日と手元に届くまでの日数が経過しますからね。
③店舗で販売している葉物野菜に注目
ほうれん草、小松菜、水菜などの野菜の多くは袋に入っています。業界用語ではFGと呼ばれているのですが、商品回転に不安要素がある店では袋の上をセロテープで止めてあります。この理由として、袋の上部からの水分蒸発を抑えるためなのです。もちろん、神経質な野菜担当者がいる店舗の場合は例外もありますが、一つの参考となります。
④高級フルーツは買う前にパックの裏側を見るように
スーパーでは580円以上の価格になると商品の動きが悪くなります。売り場の冷蔵ケースの上段など季節演出要素で陳列されている果物は購入前にパックの裏側の確認をするのがおすすめ。汁が出ていることもありますので、買い物カゴに入れる前にはチェックするのがおすすめ。
野菜の品目によっては鮮度以外の要素も必要
野菜は鮮度が命。そう思う方は多くいると思いますが、全ての場合でそうだとは断言できないのです。
それは、収穫した直後よりも時間が経過して熟成した方が美味しくなる野菜や果物があるためです。
ほうれん草や小松菜、キャベツや大根のような水分がたっぷりなものは鮮度が重要。
しかし、南瓜やさつま芋、じゃが芋、玉葱、メロン、スイカ、みかん、いよかんやデコポンなどの柑橘類などの一部の野菜や果物は熟成した方が美味しくなる種類です。