若返りの野菜!そら豆の栄養とは。

2023.01.06

野菜情報

若返りの野菜!そら豆の栄養とは。

そら豆

の書き方は何種類かあるんです。
実が空に向かって行くところから

空豆

 
という漢字が一番身近なのではないでしょうか。
その他に
 

蚕豆

 
と表記されていることもあります。
理由は、さやの形が蚕に似ていること。
 
もう一つは、蚕が繭《まゆ》を作る時期に美味しくなるから、と言われています。
どちらにしても春の爽やかなイメージですね♪
 
そんな色も漢字も爽やかなそら豆。
 
実は栄養分の塊のような食材です。

 
その為、若返りの野菜なんて呼ばれていたりするんですよ。
 
美味しく、アンチエイジングが出来ちゃうみたいなんです!
 
どこがアンチエイジング食材なのか、そんな気になるそら豆の魅力を探ってみましょう。
 
 
■時期と産地

そら豆の原産地は諸説ありますが、紀元前5000年ごろのスイスの遺跡から種子が発見され、
それが世界最古の農産物の一つと言われています。
 
約2000年前には中国に渡り、四川の方で栽培された厚めのさやに包まれた豆はそら豆を
主原料に、砂糖、胡麻油、唐辛子などを加えて発酵させた
 
「豆板醤」の原料でもあります。
 
条件の良くない痩せた土地でも実り、成長の早いそら豆。
 
そら豆の旬は産地によって少し変わってきます。
 
日本で収穫量が多い温暖な鹿児島産のそら豆の旬は12月~4月。
 
日本で一番に旬を迎えます。
 
関東周辺の産地は4月~6月頃、
 
東北地方などの寒い産地は、6月~7月頃に収穫します。
 
鹿児島のそら豆は、12月から2月にかけて「味と香り」が濃厚。
 
3月以降は、ほくほくとした「コク」のある味に変化。
 

 
出始めたばかりのそら豆は、皮が軟らかく皮のまま食べれます。
 
生のそらまめは鮮度が落ちるのが早く「おいしいのは3日だけ」といわれるほどです
 
 
■栄養と効能
先ほども言った通り、そら豆は栄養の塊
 
炭水化物(糖質)・タンパク質・脂肪と栄養の3要素が入っています。
 
ビタミンB1、B2、C、亜鉛などもたくさん含まれており、疲労回復や貧血予防に力を発揮し、食物繊維もとれます。
 
そら豆
 
●疲労回復
 
そら豆に含まれるビタミンB1は、炭水化物をエネルギーとして変えるサポートをし、
疲労物質が体に溜まるのを防ぐことで疲労回復効果が期待出来ます。
 
また、そら豆の栄養の鉄は、牛肉と食べるとさらに貧血予防効果がUP
 
そら豆のビタミンCや銅、牛肉の鉄やタンパク質がヘモグロビンの合成を助けます。
 

●動脈硬化・高血圧の予防
 
ビタミンB2は、余分なコレステロールが血管壁に付着するのを防ぎ血管を若く保ちます。
 
さらにレシチンが血中のコレステロール酸化を防ぎ、悪玉コレステロールを下げます。
 
その為、血液中のコレステロール値が正常に保たれ生活習慣病の予防に繋がります。
高血圧が気になる人には、減圧効果も。
 
 
●むくみの予防・改善
そら豆に含まれるカリウムの働きによって、体内の余分な塩分と水分を体外へ排泄する利尿作用があります。その結果、むくみの解消に。
 
また、豊富な食物繊維がお酒を分解する為、飲み過ぎによる二日酔いやむくみも改善します。
また豊富なたんぱく質が肝機能を守り、悪酔いを防ぎます。
 
 
●便秘を解消する効果
 
食物繊維がとにかく豊富。
 
便秘解消に効果的で、肌荒れや美肌にも期待されています。
 
さらに、出始めのそら豆は、皮ごと食べられるため、豆自体よりも食物繊維が豊富。
より腸の調子を整えることができます。
 
 
■選び方

さやに入ったものが鮮度もよく美味しくて断然おすすめ!
 
さやにうぶ毛がついていて緑色が濃く、ふっくらと膨らみ、弾力とつやがあるものを選びましょう。
 
豆の粒が揃っていて、持った時に重みを感じるものを選んでくださいね。

一日だけでもかなり味に変化があります。
 
その為茶色くなった部分や、筋が茶色くなっているものは鮮度が落ちている為特に避けて。
 
熟度の目安にもなっている「お歯黒」
豆の黒い部分のことを呼びます。

新鮮なものは色が薄め。
 
 
余談ですがこの「お歯黒」、グリム童話でお歯黒が出来たエピソードがあります。
細かい内容は省きますが、このお歯黒笑いすぎでお腹が裂けたそら豆くん。
そこに、親切な仕立て屋が通りかかり黒い糸でお腹を縫合せた事から出来たという話。
興味がある方は是非読んでみてください♪
※『わらと炭とそら豆』参照
 
 
加熱する時は、その縫われたというお歯黒の黒い筋を取っておくと火の通りが早くなります
が、火を通しすぎないように注意。
 

 
■そら豆の茹で方
1、さやから中の豆を出し、お歯黒に少し切り込みを入れます。
(剥きやすく、塩味がつきやすくなります)
 
2、鍋にたっぷりと水を沸騰させ、2%ほどの塩を投入します
 
3、1分半程茹でたら取り出し、ザルに揚げそのまま冷まします。
 
4、最後に切り込みを入れたところから皮を剥きましょう。
 
 
鮮度が命のそら豆は、乾燥に弱く空気に触れると風味が落ちるのでさやごとビニール袋に入れて冷蔵庫に保存。
 
食べきれない場合は、硬めにゆでて冷凍保存しましょう。

BBQにもぴったり♪
 
是非、食卓を彩る空豆のキレイなひすい色や、やわらかな口当たりと、ほのかな甘みでたっぷり初夏を感じてください。