産地レポート@鹿児島県鹿屋市

2020.02.09

産地レポート

産地レポート@鹿児島県鹿屋市

鹿児島県鹿屋市の農業法人様を訪問しキャベツ(加工業務用)の生育状況を確認致しました。
以下、ご報告申し上げます。

●結論
暖冬気象により生育が前倒し傾向に進み、概ね2週間程度早く生育している。
上記傾向と先般の降雨により菌核病の発生が見られる。
なお、今後菌核病の胞子が腐敗した付近のキャベツまたは近隣キャベツ圃場に飛散することが予想され、今後の天候状況にもよるが、被害は拡大するものと考えられる。従って、4月の出回り量の不足懸念がある。(主産地の愛知県の確認必要)

品種:夢ごろも(10月定植) 
適時防除した圃場は問題なし。

菌核病の被害圃場


 

 

●菌核病のあれこれ
発生要因
当該病は春と秋に発生する。
特に、気温が15~20℃で多湿な条件で多発する。
発病株に形成された菌核が土壌中に残り伝染源となる。

菌核から発生した直径5mm前後のきのこ状の子のう盤に胞子が形成され、
これが空中に飛散して伝染する。また、菌核から伸びた菌糸により発病することがある。
(菌核は土壌中で数年間生存するが、湛水条件下では速やかに死滅する。)

●生態
病原菌は地面に落ちた菌核で越年します。
菌核の種類にもよりますが、たとえばキャベツの菌核病などで土壌中での寿命は2~3年と言われます。
春や秋で雨が続くような比較的低温で多湿のときに多発します。
よって、本年のような暖冬気象の場合は栽培農家様の生育観察と適時の予防が大切と感じた次第です。
なお、当社の契約産地は適時に防除頂いた為、菌核病の発生も最小限に抑制されて順調すぎる程の生育であります。

●契約農家の声
今年は生育が順調で有難いが、相場がメチャメチャ!
更に、2年連続の安値安定であり市場販売(相場重視)の農家は大変な状況である。
やっぱり、契約が一番だ。しっかりと良い品質のキャベツを出荷すれば必ず契約した価格でお金が貰える。
地道が一番だ!
安定供給の為には圃場を何回も見て確認することが大事だ!

●農業に関することわざ・格言
【トマトが赤くなると医者が青くなる】
赤いトマトを食べていると、お医者の世話になりにくいということ。赤いトマトほど「リコピン」の含有率が多くなり、ガンの原因、老化の原因とされる活性酸素の発生を抑え、悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の予防もする。トマトに含まれるビタミンCは美容効果を高め、カリウムは高血圧を抑え、クエン酸は疲労物質を排出する。他にもビタミンA・E、植物繊維、鉄分など体調を整える栄養素もたっぷり含まれている。赤いトマトを大いに食べましょう!