野菜相場についてのインフォメーション
2014.09.18
野菜相場についてのインフォメーション
ようやく落ち着いてきた野菜相場。
定期的にお伝えはしておりますが、
相場の変動の理由・・・なぜ高くなるのか??
について私どもの見解をお伝えしたいと思います。
野菜が高くなることは、自然の摂理の一つでもあり
「仕方がないこと」と思いますが
お客様には受け入れがたい状況なのは理解しております。
私たちにできることは、的確な情報を早くお届けすること。
何卒ご理解いただけます様お願い致します。
野菜のみならず、相場は需給バランスにより形成されます。
金、株や為替と同じく売り手と買い手による駆け引きがあります。
私共からの目線ですと、売り手は市場・仲卸ですが
大局的に見ると産地になります。
産地には経済連という言わば「トレーダー集団」がおり
どこの市場に商品を供給するかを選定しています。
市場は手数料商売ですので競り人(市場の販売担当者)は
産地から商品を集める為に
少しでも高く売れるように努力しています。
特に品薄(モガキ)になると普段の実績がモノを言うので
産地に媚を売っています・・・・
野菜が高くなる理由はとてもシンプルです
①供給減(入荷減)
②需要増
①には
・天候不順による収穫減
・産地の出荷調整
・台風によるダメージ
・稲刈りによる収穫作業の停滞
・産地切り替え時期による出荷減
②には
・テレビ報道などによる需要のひっ迫
(トマトダイエットなどの報道です)
・大手量販店の特売
(イオン、ヨーカ堂レベルになると産地から直接取られてしまいます)
とありますが80%以上が①のパターン「供給減」が当てはまります
今回の野菜の異常高騰には
天候不順による収穫減
産地切り替え時期による収穫減
・・・・そして産地の出荷調整が入っていたと考えております
見解の理由をお伝えします。
高いか安いかなんて市場に一歩足を踏み入れれば
空気で分かります。
もちろん連休や休市が絡むと2日分の仕入れとなり
需要が急増するので分かりやすいです。
この写真は長野県の農協の箱です。
写真は問題児のサニーレタス。
産地が隠し玉を持っていたのを悟ったのは紙切れ一枚のヒントでした。
写真についているの白い札・・・
「フリーカップ」と呼ばれているのですが
要はこの札が付いているのは、番号書けば
持って行っていいという札で
値段は朝に分かる仕組みです
当たり前ですが、品薄の際にはフリーは存在しません。
全て事前予約です。
日付、荷主、数量、商品・・・
誰が見てもわかる感じですね。
相場は9月1週目をピークに少しづつ下げだしていました。
本来であれば次産地の入荷予定日である15日の連休明けまで
上がり続けるのにおかしいな・・・と見ていたのですが
相場が高くなりすぎて需要が衰退したことと同時に
少しづつ入荷量が増えていました。
これは正確な入荷数量を似ている訳ではないのですが
毎日現場にいれば目に飛び込んできますよね。
結局、売れ口が想定外に落ちたため産地が慌てて
売り抜けようと予定数量以上の出荷をしたようです。
本来であれば連休明けの日も需要が高く高値で取引されるのに
投げ売りしてしまったんですね~
もちろん投げ売りの波にはキッチリ乗らせて頂いて
お客様に良い値でお届けできるように頑張ってますよ
見てのとおり、数字の記載のない「フリーカップ」を見ているってことは
誰よりも早く現場で動いている証拠です(ー_ー)!!
価格が下がると品質が良くなります。
品質が良くなったから価格が下がったのかもしれませんが
一時期に比べ状態は非常に良好です
決してまだ安いとは言えない価格ですが、こんな時こそ
頼りになる八百屋でいたいと考えて行動しています
こちらが新産地 茨城産の箱です。
まだ、巻きが甘く、安いのですが品質的に問題ありです。
もう1週間ほどしたら状況見て切り替え予定となります。
茨城県は農業が盛んな地域で、JA(農協)系統の出荷団体以外にも
小規模な出荷組合などが無数にあり今期は順調のようです。
長野もそれを知ってか、9月の連休前に相場のピークを持ってこようと
段取り組むはずですが、今年は前が高すぎて計画通りに商品が売れず
連休明けに致し方なく予定外の数量を出荷することとなったようです。
他のキノコやキャベツ大根などもここが一つの山場ですので
ここからは下げる可能性が大です。
長らくご不便をおかけしました。
安くなってきた商品
・玉葱
・水菜
・小松菜
・春菊
・ほうれん草
・白菜
高くなっている商品
・ロメインレタス
・セロリ
・玉レタス
野菜は難しいですね。
30年以上市場にいる人たちも口を揃えて相場は読めないと言います。
が、そんなことは無いと思います。
TSUKASAは過去の相場統計データを駆使して
相場の推移をチェックしています。
相場は想定外の上昇がありますが、想定外は全体の3割以下。
ほとんどが産地切り替えの端境期に絡んでくるものです。
端境期はいつなのかは商品によって違いますが
基本、旬の野菜を使っていれば高騰リスクは軽減されます。
旬は、野菜にとって最も成長しやすい時期。
旬情報もご案内していますので、ブログ是非ご覧になってくださいね★