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2025.10.11

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ベジクル野菜ニュース(2025/10/11)|相場情報と季節の仕入れガイド

【2025年10月版】秋冬の野菜相場と仕入れの見通し

毎度ありがとうございますベジクルです

10月も半ばになり、朝晩はだいぶ涼しくなってきましたね。
市場の空気も少しずつ“秋の香り”に変わってきています。
夏の猛暑を乗り越えた野菜たちが、ようやく本来の顔を見せ始め、
キャベツや白菜、根菜など“冬支度”のラインナップが並び始めました。

さて、今回はこの時期に欠かせない「青果市況レポート」。
大田市場と全国の産地ネットワークから届いた、最新の相場トレンドと
飲食店さん向けの仕入れアドバイスをたっぷり詰め込んでお届けします

秋のあしらいで、季節を“目でも味わう”演出を

市場の仲卸さんの棚をのぞくと、秋らしい「あしらい」がずらりと並び始めました。
左から――柿の葉、銀杏、赤もみじ。
この季節ならではの色づきが本当にきれいなんです

あしらい10月10月の終わりごろになると、そこに赤南天など紅葉ラインナップも加わり、
見た目だけでもう“秋”を感じられるようになります。

盛りつけやお皿の上にほんのひとつ添えるだけで、
お料理全体がぐっと引き締まり、季節の温度が伝わります。
旬のお野菜と合わせて、「目で食べる秋」を演出してみてくださいね

九州・関東ともに生育は順調。ただし価格はまだ“高め水準”です。

冬野菜の主要産地である九州では、ここ数週間は比較的安定した天気が続いています。
寒暖差がしっかりあり、葉物も根菜も順調に生育中

一方で、関東・東北エリアでは依然として“夏の名残り”が残り、
高温の影響でほうれん草やねぎなど葉物類のサイズがやや小ぶり
市場でも「良いものは安く買えない」と話題に上がるほど。

そして、今まさに“定植(苗を畑に植え替える作業)”の真っ最中。
この時期に大雨が降ると、苗が根付く前に流されてしまうこともあり、
産地では毎日天気とにらめっこの日々です。

今年は「暑さ疲れの秋」とも言われており、
野菜たちも少しお疲れ気味。
入荷が少し遅れているのは、そんな背景もあります。

大田市場の最新動向|昨年比110〜130%、ようやくピークアウトの兆し

東京・大田市場の荷受会社「東京青果」の集計によると、
主要野菜は昨年比で110〜130%程度の高値で推移中。
ただし、ここ2週間ほどで少しずつ落ち着いてきました。

品目 前週比 昨年比 コメント
白菜 -19% +10% 長野産の出荷増で価格が安定傾向に
キャベツ +9% -15% 関東産リレーが始まり、回復気味
レタス -23% -25% 夏場の高値から一気に反落!
玉ねぎ -3% +90% 北海道産が依然として高値キープ
トマト -5% +20% 九州リレー前でやや品薄状態
長ねぎ -7% +2% 太物が少なく、細め中心の入荷

昨年に比べるとまだ割高な品目も多いものの、
市場関係者の間では「やっと落ち着いてきたね」という声も聞かれ始めました。


トマト・玉ねぎ・長ねぎは依然として“要注意ゾーン”

この秋の3大“値動き警戒”野菜はこの3つ

トマト:北海道・東北の出荷終了が早く、九州とのリレーが遅れ。
  青めのトマトが届くこともありますが、ベジクルでは赤熟中心に在庫を調整中です

玉ねぎ:北海道の貯蔵分が減り、依然として高止まり。
  今後の価格下落は緩やかになる見通しです。
  調理効率を上げたい店舗さんは、
   業務用カット野菜の仕入れガイドはこちら

長ねぎ:高温障害により太いサイズが少なく、細物中心。
  10月下旬から関東圏の出荷が増える見込みで、今後は徐々に落ち着く流れです。


秋の定番野菜は“旬切り替え”のタイミング!

10月中旬は、野菜の産地がちょうどバトンタッチを迎える時期。
サニーレタスやグリーンリーフは長野産から関東産へ切り替わっています。
この影響で、少し小ぶりに見える商品が出ていますが、品質に問題はありません

また、秋冬野菜といえば根菜。
キャベツ・大根・さつまいも・れんこん・里芋など、
加熱しておいしい“温野菜”が旬入りしました。

原価を抑えたいときこそ、「旬の根菜」を上手に使うのがコツ。
仕込み効率も上がるし、日持ちも良い。まさに一石二鳥です!

 

今が旬!秋のこだわり野菜セレクション

写真を見ているだけで、なんだかほっとする季節になりましたね。
市場には、色とりどりの秋野菜や実ものがずらり。
見た目も可愛く、メニューの差し込みやお惣菜の付け合わせにもぴったりです。
今週は、そんな「秋のこだわり野菜」を中心にピックアップしてみました

バターナッツかぼちゃ

バターナッツかぼちゃ

写真のひょうたん型のかぼちゃ、実は「バターナッツ」と呼ばれる人気の品種です。
とろっとなめらかな果肉は、生でも食べられるほどやわらかくて甘いのが特徴。
軽くスライスしてバーニャカウダに使えば、素材そのものの優しい甘みを感じられます。

グリルすると香ばしく、スープにすればポタージュのような濃厚な味わい。
デザートにしても絶品で、プリンやタルトの具材として使うお店も増えています
色合いが明るく映えるので、メニューの差し込み写真にもおすすめ。
カット加工にも対応していますので、気になる方はぜひご相談ください。

むかご

むかご

「これ何?」と初めて見る方も多いかもしれません。
むかごは長芋の芽にあたる部分で、手のひらサイズの小さな粒がコロコロっと可愛いんです。
栄養も満点で、鉄分やミネラルが豊富。小鉢に添えるだけでも“通な一品”になります。

おすすめは、バター醤油で炒めるシンプルな調理。
ほくほく香ばしくて、お酒のアテにも最高です。
他にも、むかごご飯・素揚げ・甘辛煮などアレンジは自由自在。
市場でもこの時期だけの短い旬なので、見かけたら迷わずゲットを✨

百合根

百合根

ほんのり甘く、ふんわりホクホク。まるで和のスイーツみたいな百合根。
北海道産が最盛期を迎えています。
実は収穫までに5年もかかる貴重な食材なんです。

和食の椀物や茶碗蒸しにはもちろん、
サラダやグラタン、クリームスープに入れても美味。
丸のままだと少し高価ですが、お得な「かき百合根」もあります。
生クリームやチーズと合わせても相性抜群。写真映えもします

海老芋

海老芋

「里芋の王様」とも呼ばれる海老芋。
名前の通り、くるっとカーブした姿が海老に似ていて縁起の良い野菜です

肉質がきめ細かく、煮崩れしにくいのが特徴。
出汁をしっかり吸わせた煮物はもちろん、天ぷらや唐揚げにも◎
最近はステーキ風に焼いて“根菜のメインディッシュ”として出すお店も。

今週は特別価格でご用意しました。
まだ高値ですが、今がまさに走りの旬。
少し贅沢な煮物に使っていただければ、秋らしさが一気に広がります。

石川芋(衣かつぎ)

石川芋

手のひらサイズの可愛い小芋「石川芋」。
煮ても蒸しても皮がスルッとむけるので、“きぬかつぎ”にぴったりです。
ねっとりと粘りのある肉質で、ほんのり甘みがあります。

生姜醤油でシンプルに、または塩辛を添えて日本酒のおともに
素材そのものの香りと食感を楽しんでいただきたいです。
良品は少し高価ですが、見た目を気にしない業務用にはB品もおすすめ。

殻付き銀杏(藤九郎)

銀杏

市場に並ぶと「秋が来たなぁ」と感じるのがこの殻付き銀杏。
今がまさに最盛期です!
旬の品種「藤九郎」は、皮が薄く実が大きいことで知られています。

焼くと“サクッ”とした食感で、香り高くほろ苦さもほんのり。
料理に加えるだけで、上品な秋の香りが広がります。
昨年の「久寿」よりも粒が大きく、彩りも華やかなので、
おせちや懐石コースの添えにもおすすめです。

栗(丹波・茨城産)

写真のような立派な丹波栗、今年も入荷が始まりました
京都・丹波エリアは昔から栗の名産地で、江戸時代には幕府への献上品だったほど。
香りとコクが濃く、焼き栗・甘露煮・モンブランなどにも最適です。

また、茨城産の大粒栗も負けていません!
3Lサイズで1,400円ほどと、品質のわりにコスパも優秀。
和食・カフェどちらのメニューにも使いやすく、
秋のスイーツメニューの主役になってくれそうです

落花生(おおまさり)

落花生

見た目は少し大きめの落花生「おおまさり」。
茹で落花生にすると、ふっくらして甘みが強く、食べごたえがあります。
炒めても香ばしく、炒め物や中華にもぴったり。

ただ今年は、収穫後の乾燥作業に少し失敗した産地が多く、
全体的に品薄傾向のようです。
見つけたときは早めの確保をおすすめします!

さつまいも(安納芋・紫芋)

安納芋

秋といえばやっぱりお芋✨
安納芋・紅はるか・シルクスイート・紫芋など、甘みの強い品種が揃っています。

収穫したばかりのさつまいもはデンプンが多く、
時間の経過とともに糖に変わっていくため、2ヶ月ほど寝かせると極甘になります。
つまり、これから冬〜年明けにかけてが一番の食べごろ。

焼き芋はもちろん、ポタージュやスイートポテト、サラダにも◎
店舗では、焼き菓子やデリのメニューに使うお店が増えています。
写真映えもする可愛い色味なので、秋のデザート素材としてもおすすめです

洋梨(ラ・フランス)

洋梨

最後は果物コーナーから。
上品な香りととろけるような食感で人気のラ・フランスが入荷中です。
取り扱っているのは、食べ頃より少し早めの“追熟前”の状態。

お店で数日置くことで甘みが増し、ベストなタイミングで提供できます。
デザートプレートやパフェの添えにも最適です
余裕を持って発注いただくのがポイントですよ。


どの野菜・果物も、写真にするととても映えます。
秋の食材は「見た目」もごちそう。
メニューやPOPにぜひ取り入れて、季節を感じる仕入れをお楽しみくださいね

10月後半〜11月の野菜相場の見通し|“秋冬リレー”が本格スタート!

ここからは、来週以降の見通しを少し詳しくご紹介します

産地リレーが動き始めています

高冷地(長野・東北山間部)はシーズン終了、
これからは関東・東海・九州などの平場産地が主役に。
気候はおおむね安定していて、適温&適度な雨で野菜の生育は順調です

ただし、キャベツは猛暑の後遺症で出荷がやや遅れ気味。
他の露地野菜(白菜・大根・にんじん)は潤沢な見通しです。
一方、玉ねぎ・じゃがいもは引き続き少なめで高値が続きそう。

施設野菜(トマト・きゅうりなど)は、
夏秋産地から秋冬産地へのリレーが進行中。
今週〜来週は「現状維持の保合い」になる見込みです。

気象庁3ヶ月予報からみる“季節の揺らぎ”

10月は全国的に暖かく、平年より気温高めの予想。
ただし12月に入ると寒気が入りやすく、
東日本〜西日本で急な冷え込みが起こる可能性があります。

日本海側は平年並み、西日本では雪が多くなるかもしれません。
気温差が大きくなることで、葉物の価格が一時的に上がるリスクも

寒波が早く来る年は、年末相場が乱れやすいんです。
仕入れの安定化には「早めの原価調整」がおすすめです。

市況と消費動向|強めの消費が価格を支える

中国の国慶節や国内イベントが一段落し、インバウンド需要は一服。
それでも気温の低下とともに、外食の需要はしっかり戻ってきています

  ・露地野菜:潤沢で“保合い(横ばい)”
  ・施設野菜:果菜類(トマト・ピーマンなど)は“やや強含み”

つまり、大きな値下がりは期待しにくいけれど、
安定した入荷が見込める時期に入っています。

ベジクルからの仕入れアドバイス

1️⃣ 旬の野菜で原価コントロールを
白菜・キャベツ・大根など、秋冬に強い野菜をメインに据えるとコスト安定に。

2️⃣ カット野菜で時短&衛生UP
人手不足の今、調理時間の削減は仕込みの命綱。
業務用カット野菜の仕入れガイドはこちら

3️⃣ 価格が高い野菜は“代替提案”を
トマト→ミニトマト、玉ねぎ→カット加工など、

使い方を変えるだけで原価をしっかり抑えられます。

まとめ|秋は“温メニュー”と“仕入れ効率”の両立チャンス!

10月の市場は、ようやく落ち着きが見えてきました。
葉物の回復と根菜の充実で、飲食店さんにとっては“使いやすい季節”です。

これから寒くなるにつれて、スープや鍋、煮込みメニューが動き出す時期。
旬の野菜で、心まであったかい料理を。

「仕入れを整えることは、いい料理をつくること」
ベジクルは、そんな想いで毎日の市場に立っています。

今週もおいしい野菜を、大田市場から皆さまのもとへ
ご質問・お見積りなど、お気軽にご相談くださいね!

✍️ 編集後記|産地から届いた「産直のお便り」より

今週は、冬野菜の主力産地・九州からの産直レポートを少しご紹介します。
現地ではおおむね安定した天候が続き、キャベツやブロッコリーなどの発育も順調とのこと

ちょうど今は「定植(ていしょく)」と呼ばれる苗の植え替えの時期。
まだ根がしっかり張っていない段階で大雨が降ると、苗が流れてしまうこともあるそうです。
このタイミングをどう乗り切るかが、年末に向けた出荷量を左右する大切なポイントなんですね。

10月はまだ台風シーズン。
産地の皆さんも天気予報とにらめっこしながら日々作業を進めています。
ベジクルでは、こうした産地直送の情報(産直リポート)をもとに、
日々の仕入れ状況や相場感を更新しています。

「現場で何が起きているか」を知ることが、
飲食店さんにとっても最適な仕入れ判断につながるはずです。

今週も、産地と飲食店をつなぐ架け橋として、
“産直の視点からも”青果市況を丁寧にお届けしていきます。