春の使者「ふきのとう」
2023.02.10
野菜情報
春の使者「ふきのとう」
春一番に芽を出して、私たちに春を告げてくれる「ふきの花」ふきのとう。
雪の下からチラリと少し顔を出しているフキノトウは最高級品。
雪が解けて、一斉にその顔をだすことから春の使者とも呼ばれています。
独特の香りと苦味があるふきのとうを食べないと春がきた感じがしない!と言うふきのとうファンまでいるようです。
まさしく「春の使者」ですね。
また、新陳代謝を活性化する為クマが冬眠から目覚めて、まず初めて口にする食べ物とも言われています。
雪が少ない年だったり、地方によって収穫できる時期は大きく異なります。
■美味しいふきのとうの見分け方
まだ硬く閉じたつぼみで締まりがあるもの、真ん中の花芽が見え始める前の物が美味しい。
大きくなり過ぎた物は苦味も強い為、小ぶりの物を選びましょう。
実は、ふきのとうは雄花と雌花があるんです。
雄花は、黄白色でやせ形で細長い。
雌花は、白い花を咲かせ、ふっくらで丸みがあります。
そしてふきのとうは、フキの花のつぼみのことをさします。
■ふきのとうの有効成分と効能は?
目立つのは①と②の食物繊維やカリウムとなっています。
①食物繊維
腸内を掃除してくれ、老廃物を体外へ排出します。
②カリウム
フキ本体より約2倍も含まれています。
ナトリウムの排出を促進して血圧上昇を抑えます。
③鉄
血液を作ります。
④ビタミンE
血管をサラサラにして若さを保ちます。
⑤ビタミンK
出血時の血液凝固効果と骨の形成に役立ちます。
⑥ビタミンB群
ビタミンで酵素の働きを助ける補酵素です。
口内炎や美肌、神経痛、つわりなどに効果あり。
⑦葉酸
胎児に必要なDNAの形成をする酵素の手助けをする、
妊婦さんや授乳中の女性に嬉しいビタミン。また、認知症の予防に効果 があります。
⑧ビタミンA(βカロテン)
フキ本体よりも約8倍含まれ、抗酸化作用を発揮してがん予防に効果あり。
ふきのとうの苦み成分のフキノール酸やケンフェロール、植物アルカロイドもポリフェノールの一種で、抗酸化作用が期待できます。
■保存方法
ふきのとうは、豊富なポリフェノール郡が含まれている為に、切り口がすぐに黒く変色します。
早めに食べるのが一番ですが、保存する場合は水で湿らせた新聞紙に包み、ジップロックなどの密閉袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。
冷凍も可能です。
その場合は、下茹でしてアクを抜きをしてから冷凍しましょう。
使うときは自然解凍で。汁物などに使うのも良いでしょう。
ふきのとうはアク抜きするために茹でると栄養が半減してしまうので気をつけたいですね。
春の暖かい気候と共に芽吹くふきのとうですが、そんなうららかな気分のまま食べるのはちょっと待ってください。
美味しくいただく為に以下の事に気をつけてほしいのです。
まずはこれ、
大量に食べるのはNG
大量に食べると過ぎてしまうと肝癌を引き起こす可能性があります。
根っこはNG
根っこは毒性が強いです。食べるのは控えましょう。
山菜の品種間違い要注意
間違えやすい毒草として、若芽がふきのとうに似ている「ハシリドコロ」
ハシリドコロには、ふきのとう独特な爽やかな香りはありません、匂いを嗅いで確認を。
また、葉を開くと区別がつきます。
また、ふきのとうと同時期に芽を出す山菜で「フクジュソウ」
この芽は有毒であるため、決して間違って取らないように。
■おすすめの調理方法
良質な山菜はやたらと苦い方が良いと思っている方が多いですが、
実は、良質な山菜は土臭さが無く苦味が柔らかく食べやすいんです。
それは、ふきのとうでも一緒。
料理しだいで栄養も減らさずに、本当に美味しくなります。
豊富な栄養を逃さずに食べるのであれば、天ぷらが一番!!
もう一つおすすめなのは、ふきのとう味噌。
そんな、ふきのとう味噌のレシピをご紹介します。
「材料」
ふきのとう 100g
サラダ油 大1
味噌 大4
みりん 大2
砂糖 小1~2
1、味噌と、みりんとあわせます
2、フライパンに油を入れて温めておく。
3、ふきのとうを細かく5㎜角くらいに刻む
4、刻み終えたらすぐ炒めるのがポイント。
※切ったらすぐに黒ずんできてしまうので注意。
5、全体に油が回るように1分ほど炒めると、アクが多少和らぎます。
6、全体的に油が回ったら1で合わせてある味噌とみりんを入れて、水分を飛ばすように弱火で1~2分ほど練るように炒めます。
7、 最後に仕上げの砂糖を加える。
※お好みで小さじ1~2くらいで調整してみてください。
冷蔵庫で10日から2週間ほど保存可能。
白ごはんにふきのとう味噌はとても相性抜群!!
季節限定の春レシピ、是非お試しください♪