業務用卵の仕入れ完全ガイド【2025.5月最新】

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2025.04.21

野菜情報

業務用卵の仕入れ完全ガイド【2025.5月最新】

業務用卵の仕入れ情報:最新相場からブランド卵活用術まで徹底解説✨️

飲食店の経営を支える食材のなかでも、卵は特に重要な存在です。毎日のように使う卵だからこそ、仕入れの仕方次第でお店のコストやメニュー品質が大きく左右されますよね。この記事では、業務用卵の基本的な情報から最新の市場動向、さらに飲食店が実践できる仕入れのコツまで、まるっと解説します。

最新の相場情報(2025年5月8日現在)

東京市場(単位:円/kg)
LLサイズ 高値344円、基準値320円、安値313円
Lサイズ 高値350円、基準値325円、安値319円
Mサイズ 高値365円、基準値340円、安値334円
MSサイズ 高値380円、基準値355円、安値349円
Sサイズ 高値359円、基準値335円、安値328円
SSサイズ 高値289円、基準値265円、安値258円

これらの価格は、市場の需給状況や生産コストの変動により日々変化します。
詳しくは全農たまご相場

最近ですと、鳥インフルエンザの影響も相まって相場が高い状態で推移。
特に小玉がすくないようで相場も小玉が高くなっている状態です。

業務用卵のサイズ選びのポイント

飲食店が卵を仕入れる際に最初に考えるべきポイントは「卵のサイズ」です。サイズ選びを誤ると料理の品質が安定しないだけでなく、無駄なコストも発生します。サイズごとの特徴を理解して、自店のメニューに最適なものを選ぶことが重要です。

業務用卵のサイズ規格

業務用卵のサイズ規格は、日本の農林水産省が定めた6つのカテゴリーがあります。

サイズ 重量(1個あたり) 1箱あたりの個数目安
LL 70~76g 約140個
L 64~70g 約150個
M 58~64g 約170個
MS 52~58g 約190個
S 46~52g 約220個
SS 40~46g 約250個

実際に飲食店でよく利用されるのは「MS・M・L・LLサイズ」の4種類です。「S」や「SS」サイズは若い鶏が産む卵が多いため黄身のサイズが安定せず、特に半熟卵には向かないのであまりおすすめしません。

では、飲食店のメニューごとにどのサイズを選べばよいのでしょうか?ポイントをまとめます。

卵のサイズごとの活用法

ゆで卵(ラーメン店、おでん店など)

1個単位で提供するならば、MSまたはMサイズが適しています。コストパフォーマンスが高く、サイズも安定しているため品質管理が容易です。Sサイズは小さすぎたり黄身が不安定になるため避けたほうがよいでしょう。

オムライス、親子丼、カツ丼(洋食店・定食屋)

割卵して調理するメニューには、Lサイズ以上を使うのが一般的です。大きいサイズの方が作業効率がよく、卵黄と卵白のバランスも取れています。コスト効率を考えるとLサイズが最適ですが、ふんわり感を重視したい場合は卵白の多いLLサイズを検討しても良いでしょう。

そば、うどんの生卵トッピング(立ち食い系)

手頃でコスト重視の場合はMSサイズがおすすめです。富士そばなど大手チェーンでも主流はMSサイズです。コストと品質を両立できるサイズとして定番です。

だし巻き卵(居酒屋、日本料理店など)

大量に卵を使うだし巻き卵などのメニューでは、LLサイズが作業性に優れます。大量に卵を割る作業が発生するため、サイズの大きい卵の方が調理効率が良くなり、結果的に歩留まりも向上します。

飲食店の卵選びでは、「コスト・作業効率・品質安定」の3つを重視してサイズを決定することが大切です。メニューごとの特徴に応じた最適サイズを選ぶことで、ロスを減らし、料理の仕上がりも安定させることができます。

 

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卵の相場と価格変動の仕組み

飲食店経営にとって、卵の価格は利益に直結する重要な要素です。卵の価格は季節や需給バランスだけでなく、さまざまな要素が絡み合いながら日々変動しています。価格の変動メカニズムを理解しておくと、適切な仕入れタイミングが掴め、コストを抑えることができます。

卵の価格変動に影響を与える主な要因は次の4つです。

卵の相場と価格変動の仕組み

飼料価格の変動

鶏の餌となるトウモロコシなどの穀物は、輸入に依存しているため、為替相場(円安・円高)海外での干ばつ・天候不順などによって価格が大きく左右されます。近年、世界的な異常気象や円安基調により、飼料価格が急騰し、卵のコスト増につながっています。

需給バランスの影響

卵相場を決定する一番の要素は「需給バランス」です。市場で卵の供給が需要を上回れば価格は下がり、逆に不足すれば価格が上昇します。特に12月はクリスマスや年末年始需要の増加で価格がピークとなることが多く、反対に1月は最も安値で推移します。飲食店としては、需要のピーク時を避け、年間の仕入れ計画を立てるのがコスト削減のポイントです。

政府の補助金制度(生産調整)

飼料価格が急激に高騰した場合、政府は生産者に補助金を支給し、市場価格を安定させる施策を取ることがあります。これが「生産調整」と呼ばれるもので、生産者が鶏の数を意図的に減らすことで、卵の供給量を調整します。この施策が実施されると、短期間で卵の供給が減り、相場が上昇します。補助金の発動は業界団体や農水省の発表で事前に察知できるため、飲食店側でも情報をチェックしておくと価格変動を予測しやすくなります。

鳥インフルエンザの影響

近年の卵相場に大きな影響を及ぼしているのが鳥インフルエンザです。感染拡大防止のため大量の鶏が殺処分され、卵の生産量が急激に落ち込みます。特に冬から春(10月~4月)に発生リスクが高まるため、この期間は相場が高騰する可能性が高く、飲食店では注意が必要です。

卵の相場はこうした複数の要因が複雑に絡み合い決まっています。相場の仕組みを理解し、安定的に卵を仕入れるには、年間を通じた市場動向のチェックが欠かせません。コストを抑えたい飲食店は、飼料価格や需給バランス、鳥インフルエンザ情報などを日頃から確認し、柔軟な仕入れ計画を立てましょう。

飲食店のための卵の鮮度管理・品質維持

飲食店にとって卵の品質管理で最も重要なのは、ズバリ「鮮度」と「結露の防止」です。

卵の鮮度と結露対策

鮮度

まず鮮度ですが、新鮮な卵が必ずしも全ての料理に最適というわけではありません。特にゆで卵の場合、新鮮すぎる卵を使用すると殻がきれいに剥けなくなり、提供時の見栄えが悪くなってしまいます。これは、産みたての卵には殻と白身の間に炭酸ガスが多く含まれているためです。

そこで、飲食店では卵の「熟成管理」がポイントとなります。

  • 夏場(25~30℃)なら約1週間
  • 冬場(10℃以下)なら10日〜2週間程度

寝かせることで、炭酸ガスが適度に抜け、殻がスルッと剥けるようになります。このひと手間で調理効率が格段にアップし、お客様に提供する卵料理の見た目や食感も大幅に改善できます。

卵の結露対策

次に重要なのが卵の結露対策。卵の品質を守るためには、実は温度以上に「湿度」の管理が重要です。卵は殻に微細な気孔が無数にあり、結露による水分が付着すると、そこから雑菌が侵入して繁殖する恐れがあります。

結露が発生しやすい状況とは、冷蔵庫内(10℃以下)で保管していた卵を急に室温に出した場合。これにより卵表面に水滴がつき、衛生面でのリスクが一気に高まります。

これを防ぐために飲食店で実践すべきポイントは以下の通りです。

  • 冷蔵庫から卵を取り出したら、短時間で使い切る
  • 使う分だけを冷蔵庫から取り出し、常温に長く放置しない
  • 冷蔵庫の温度設定は常に一定(10℃以下)を保つ

また、卵はにおいが移りやすいため、他の食材とは密閉容器などで区切って保存することも推奨します。

さらに、飲食店で意外に多いトラブルは卵の「割れ」による品質劣化です。納品時に必ず卵の殻の状態をチェックし、ヒビ割れや破損がある卵は優先的に使用するよう心がけましょう。

鮮度管理と結露防止を徹底することで、食品ロスが減り、料理のクオリティも安定します。品質の良い卵料理を提供することは顧客満足度の向上に直結し、ひいては店舗の信頼性アップにもつながります。

 

ブランド卵(赤卵)の価値と活用法

赤卵の価値と活用法

飲食店のメニュー開発や顧客満足度向上を考える際、「ブランド卵(赤卵)」の活用を検討する方も多いでしょう。赤卵は消費者の間で「高級」「美味しい」というイメージが定着しており、実際にメニューへ取り入れることで他店との差別化が図りやすいのが特徴です。

ところが、実は赤卵と白卵の違いは卵を産む鶏の種類が異なるだけで、栄養価や味にはほとんど差がないことをご存知でしょうか?実際の卵の質には大きな違いがないにも関わらず、赤卵が「ブランド卵」として価値を持つ最大の理由は、この「消費者の高級感イメージ」なのです。

また、赤卵は殻が比較的厚くて丈夫で割れにくいため、仕入れや保存の際にも破損ロスが少ないメリットがあります。さらに、卵黄の色味も飼料によって調整可能で、鮮やかな色合いの卵黄を提供することで、見た目のインパクトを強調できます。

赤卵のおすすめ活用メニュー

赤卵の活用メニュー

飲食店が赤卵を効果的に活用するためのおすすめメニューは、「親子丼」「卵かけご飯」「高級だし巻き卵」など、卵そのもののビジュアルが目立ち、客の印象に強く残る料理です。こうしたメニューでは、卵の色味や質感がダイレクトに伝わるため、赤卵を使うことによるプレミアム感が一層際立ちます。

実際に成功している飲食店の事例では、単なる「親子丼」と表記するよりも、「〇〇農場直送・こだわりの赤卵使用!特製親子丼」のように、メニュー名や店内POPで積極的に卵のブランド名や産地、こだわりの飼料などをアピールしています。これにより、顧客はメニューに特別感を感じ、多少価格が高くても積極的に注文する傾向が強まります。

赤卵の提供方法や魅力

さらに、赤卵を活用する場合の提供方法にも工夫を凝らすと良いでしょう。例えば、お客様の目の前で卵を割ったり、卵黄の鮮やかさが際立つ透明な器を使用したりするなど、視覚的な演出を追加することでブランド卵の価値がより伝わりやすくなります。

また、赤卵は季節や一般的な卵の相場変動に左右されにくいという特徴もあります。一定の割高感はありますが、通常の卵の価格が高騰した際には、相対的に赤卵の割高感が薄まり、「普段より少しの差でプレミアムな卵が買える」というお得感も生まれます。

このようにブランド卵(赤卵)は、メニューの差別化、顧客満足度の向上、そして店舗のブランド力を高めるために大変効果的な食材です。適切なメニュー開発やアピール方法と組み合わせることで、卵料理をワンランク上の存在に引き上げることが可能です。

まとめと飲食店向けの実践アドバイス

卵の仕入れ方法と活用方法のまとめ

飲食店の仕入れを最適化するには、メニューごとの卵サイズ選びがポイントです

  • ラーメンや定食店:M~Lサイズ
  • オムライスや和食店:LLサイズ

を使い分けることでコスト削減と調理効率を両立できます。

相場変動の理解も重要。

卵価格は飼料費や鳥インフルエンザなどの要因で変動します。年間の価格推移を意識し、安値のタイミングでまとめ買いすると利益率が大幅に改善しますよ

また、卵の品質管理には、「10℃以下の冷蔵保管」と「結露防止」を徹底してください。適度な熟成が調理を楽にし、食材ロスも防ぎます。

卵料理のクオリティを上げる調理テクニックでは、特にゆで卵の殻が剥きやすくなるように、茹でる前に卵に小さな穴を開けるなどの工夫がオススメ🥚スタッフへの教育も大切です。

さらに、他店との差別化を狙うなら、ブランド卵(赤卵)を導入し、「親子丼」や「卵かけご飯」でお客様に特別感を届けましょう。見える化することで、顧客満足度と客単価アップが期待できます。

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