【業務用米 仕入】米価高騰はいつまで?飲食店が今でき…

2025.03.15
野菜情報
【業務用米 仕入】米価高騰はいつまで?飲食店が今できる対策とベジクルの強み
米価高騰はどこまで続く?
~多面的視点と飲食店に与える影響~
「米の価格が上がりすぎて、正直しんどい…」
そんな声が外食産業から途切れず聞こえてくる昨今。特に大規模チェーンほどの調達力を持たない飲食店にとっては、仕入れコストの急増がいよいよ無視できない大問題となっています。本記事では、減反政策や天候不順、海外産米の浸透など、米価高騰をめぐる多面的な要因を整理しながら、非チェーン系飲食店向けの対策や選択肢を具体的にご提案します。
業界の情報通による“備蓄米”最新動向
最近、業界の情報通から、政府備蓄米の流通に関して次のような話を耳にしました。
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5年産と6年産の価格目安
- 5年産は1俵あたり約18,500円、6年産は23,500円ほどとの見方が強い
- 6年産は10万トンが完売済みで、5年産は8,000トンが残っている(合計4万2,000トンが売れた計算)
- 低等級の米も混在しており、こうした品質面を踏まえると、この価格帯が“妥当”という声が多い
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入札ルールとシェアの壁
- 銘柄指定なしだと、大手組織が比較的安く購入できる仕組みになっている
- シェア以上の入札は失格になるため、取引量の少ない業者はじっくり底値を探れず、結果的に高値になりがち
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月末までに店頭に並べる“圧力”
- 別の卸関係者によると、政府受託事業を担う会社では、来週から大手物流が一斉に備蓄米を引き取りに来るため大忙し
- 農林水産省が「月末までに店頭へ並べるよう」強く要請しているため、現場が慌ただしく動いている
こうした話を総合すると、備蓄米が放出されても大幅に価格が下がるかは不透明だといえそうです。低等級や古米が入り混じっているうえ、入札ルールの複雑さから小規模業者が高値をつかんでしまうリスクも指摘されています。
実際、「店頭に並ぶスピードは速いが、品質や銘柄を選びにくいかもしれない」「思ったほど安くなりきらないのではないか」といった懸念が業界内でささやかれている状況です。いずれにせよ、市場価格がどう動くかは、まだしばらく見守る必要がありそうです。
1. なぜ米価がこんなに高騰しているのか?
1-1. 減反政策の影響と需要増
日本の米作は長年、**減反政策(生産調整)**に左右されてきました。不要な余剰在庫を抱えないための仕組みですが、近年の需要回復と天候不順が重なり、需給バランスがいっそう逼迫(ひっぱく)しているのが実態です。コロナ禍の影響で一時的に外食需要が落ち込んだものの、経済が再開すると同時に飲食店での消費が急回復。結果として、供給量が需要に追いつかない時期が長引いているのです。
1-2. 天候不順と作況不良
昨年の猛暑や度重なる寒波は、稲の生育や収穫時期に大きな影響を及ぼしました。とくに苗が十分に育たないまま定植されてしまった地域では、籾摺りの段階になっても歩留まりが思うように上がらず、生産量が例年を下回るとの報告が多数出ています。これが国産米全体の在庫を一段と圧迫し、市場価格を押し上げる要因になっています。
1-3. 為替リスクと物流コスト
さらに、ここ数年は輸送インフラの混乱や為替レートの変動が続いています。たとえ海外産米を仕入れるとしても、海上コンテナの運賃上昇や円安の影響でコストが跳ね上がるケースが少なくありません。国産米だけでなく、海外産米にも運賃や為替レートの影響が波及するため、世界的に米価全体が高めに推移しやすい状況といえます。
2. 1俵の玄米価格が●万円!? 5kg換算でどれくらい?
業界でよく耳にする「1俵の玄米(60kg)」という表現。飲食店のオーナーや仕入れ担当の方にとっては、「それって精米済みで5kgパックにすると何円くらいになるの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
- 1俵 = 玄米60kg
- 精米度合いや品種によりますが、収量は70~75%が目安。
- つまり、1俵あたりの精米はおおむね42~45kg
- 5kgパックに換算すると、約8~9袋分
たとえば1俵が3万円(玄米ベース)の場合、精米5kgあたり約3,300円になります。3万5千円まで上がれば3,800円前後、4万円になれば4,400円超…。こうしてみると、店頭で並ぶ5kgパックが明らかに高騰していることが実感できますよね。
3. 飲食店が直面する具体的課題
3-1. メニューの原価率が急上昇
丼物や定食屋、和食店など、米が主役の業態では原価率がいきなり数ポイント跳ね上がることも珍しくありません。値上げを検討したくても、常連客に遠慮して踏み切れないケースが多いのが個店の現実。
3-2. 国産を維持するか、外米に切り替えるか
「カルローズ」などの海外銘柄米やブレンド米への切り替えは、コストダウンには効果的ですが、和食を中心とするお店だと味の違いやブランドイメージの維持が大きな懸念点となります。
3-3. 備蓄米の品質と数量
政府が放出を決めた政府備蓄米には低等級や古米も混在している場合があります。大量に入札できる大手チェーンなら一括買い付けも可能ですが、個店が小ロットで調達するにはハードルが高い面があり、手軽に飛びつけないのが現状です。
4. 今後の見通し:米価下落はあるのか?
4-1. 備蓄米放出の効果は限定的?
政府備蓄米の追加放出が相次いで報じられていますが、低等級や古米が含まれるため、必ずしも一気に相場が下がるとは限りません。流通させる卸業者も、持続的に値下げをするのか、あるいはスポット的なセール価格で対応するのか、まだ不透明な部分が多いようです。
4-2. 外国産米の流入で国産相場が多少緩む可能性
一方、海外産米(アメリカ・台湾など)がある程度まとまった量で輸入されると、需要がそちらに一部移行し、結果的に国産米の相場がやや落ち着くシナリオも考えられます。ただし、海運費や為替レートの変動があるため「いつ、どれくらい安くなるか」は確定しづらく、簡単には読み切れません。
4-3. しばらく高止まり継続の見方が大勢
多くの専門家は「春先までは国産米の高値が続き、その後備蓄米や海外米導入で少し落ち着くかもしれないが、すぐ大幅に下がるわけではない」という見方を示しています。もし思ったほど価格が下がらず、在庫も思うように出回らない場合は、今の高騰がさらに長期化するリスクも否定できません。
5. 飲食店が今とるべき4つの対策
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仕入れロットのこまめな再検討
相場が不安定な時期は、大量買いで在庫を抱えてしまうリスクが大きい。少量仕入れをこまめに行うことで、もし下落局面が訪れてもすぐ次の仕入れで対応可能。 -
メニュー戦略・価格設定の見直し
人気メニューを中心に原価率を再計算し、数量限定メニューやセット価格の調整、あるいはサイドメニューで利益を補うなど、柔軟な対処が必要。 -
海外産米やブレンド米の試験導入
完全に国産から切り替えるのは抵抗がある方も多いでしょうが、ランチ限定や特定メニューのみ外米を使うなど、部分的な導入でリスクを分散できるケースも。 -
産地や銘柄の変更・等級ダウンの活用
今まで上位等級や特定のブランド米を使っていたお店も、食感や味の変化を許容できるなら、ランクを下げるだけでコストが抑えられる場合あり。味の調整などでカバーできる可能性を探るのも一手。
ベジクルのご案内
これらの対策を考えるうえで重要なのが、最新の相場情報と多様な仕入れ先の確保。当社ベジクルでは、定期的に米価や流通在庫の情報を取得し、必要に応じて顧客の仕入れルートを切り替えるサポートを行っています。「どうしてもブランド米にこだわりたい」「一部メニューだけ安い米にしたい」といった細かいリクエストにも、可能な限り対応しますので、ぜひご活用ください。
6. ベジクルによる仕入れのメリット
ここで改めて、当社ベジクルの米仕入れサービスについてご紹介します。
当社では、あえて取り扱い銘柄を増やさず、以下の2種類の無洗米に絞り込むことで、美味しさとコストパフォーマンスを両立した安定供給を実現しています。
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関東産コシヒカリ(無洗米)
- 首都圏を中心に評価の高いコシヒカリを厳選。
- 食味がよく、和食や定食メニューで扱いやすい品種。
- 検品・精米を徹底管理し、常に高い品質を保つ。
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ベジクルライス(無洗米)
- 業務用に最適な単一銘柄を、米卸の在庫や相場を見ながら柔軟に買い付け。
- そのため、最もお買い得かつ安定した価格帯をキープしやすい。
- 無洗米なので厨房での手間がかからず、忙しい飲食店にもおすすめ。
ベジクルが2種類に絞る理由
- 在庫管理の効率化:取り扱い銘柄を増やさない分、品質のブレを最小化し、常に安定供給が可能。
- 美味しさと価格のバランス:コシヒカリの食味と、ベジクルライスのコスパを同時にカバーすることで、原価を抑えつつ満足度を維持。
- 無洗米で作業負担を軽減:どちらも無洗米なので、水道設備や炊飯オペレーションの負担が軽く、衛生面でもメリットが大きい。
ベジクルならではのメリット
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柔軟な相場対応
- ベジクルライスは、その時点で安価かつ品質のよい銘柄を選んで買い付けするため、相場が変動しても比較的安定した価格帯での提供が可能。
- 新米・古米の切り替え時期なども、卸在庫や需要動向を加味し、最適なタイミングを計算。
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定期的な情報共有
- 天候や相場の変動が激しい場合は、随時レポートやアドバイスを提供。
- 飲食店のオーナーが発注量を調整しやすいようサポートを行う。
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細やかなヒアリング
- 「弁当用にやや硬めがいい」「丼物に向いた粘りが欲しい」など、お店の特徴に合わせたアドバイス。
- ベジクルライスとコシヒカリをどう使い分けるかなど、具体的な運用方法も提案。
まとめ
国産米全般の相場が厳しいときこそ、取り扱い品目を厳選しながら美味しくてリーズナブルな無洗米を安定供給できるベジクルの仕入れサービスがお役に立ちます。複数銘柄を探す手間や銘柄ごとの品質ブレを気にせず、安心して調理に専念できるのが大きなメリットです。ぜひ一度ご相談ください。
7. まとめ
- 米価高騰の背景:減反政策、天候不順、外食需要の急回復、為替・物流コストなど多要因で在庫が逼迫。
- 1俵(玄米60kg)が3万円だと5kgに換算して3,300円前後 → 相場が少し上がるだけで実売価格が急激に跳ね上がる。
- 個店の課題:仕入れコスト直撃、値上げしづらい、海外産への抵抗感、備蓄米の品質・数量の不安。
- 先行き:政府備蓄米放出や海外産米の浸透で相場がやや緩む可能性はあるが、すぐに大幅下落は見込みにくい。
- 対策:こまめな仕入れロットの調整、メニュー再構築、海外米やブレンド米の部分導入など。
- ベジクルの活用:複数の米卸や産地と連携することで、相場が厳しい時期でも比較的リーズナブルな選択肢を探せる。
米価の高騰は、飲食店経営者にとって非常に頭の痛い問題ですが、対策の選択肢がまったくないわけではありません。むしろ、今こそ仕入れ先の複線化やメニューの差別化を進めるチャンスと考えることもできます。ベジクルをはじめとする複数の情報源や流通経路を活用しながら、この局面を賢く乗り切りましょう