🍅【2025年5月】野菜相場の見通し…

2025.05.01
野菜通信
🍅【2025年5月】野菜相場の見通しまとめ🌽
毎度ありがとうございます。
5月に入り、気温の上昇や適度な降雨により、多くの野菜が本格的な出荷シーズンを迎えています。一方で、4月の干ばつや低温、地域ごとの天候不順の影響を受け、品目や産地によって生育状況にはばらつきがあります。
この記事では、東京・名古屋の青果市場および農林水産省のデータをもとに、2025年5月の野菜相場を詳しくお届けします。
5月の仕入れ計画の参考に、ぜひお役立てくださいね。
🌱4月の野菜相場を振り返り🍃
4月は、月初めに肌寒い日が続いたものの、中旬以降は気温が上昇し、全体として暖かい日が多くなりました。ただ、地域によって干ばつや降雹(ひょう)など天候の影響があり、生育状況にはばらつきが見られました。
・ キャベツ、レタス、白菜などの葉物野菜は、春作の出荷が徐々に増え、相場がやや落ち着く傾向にありました。ただ、冬系のキャベツは供給が少なかったため高値が続きました。
・ にんじん、だいこんは、干ばつの影響で出荷量が減少し、前年より高めの相場で推移しました。特ににんじんは徳島産の入荷が早めに切り上がり、4月下旬には大きく価格が高騰しました。
・ じゃがいも(ばれいしょ)は、九州産の新じゃがが寒波と干ばつの影響で生育が遅れ、貯蔵物が切れたタイミングで一時的に相場が大きく上昇しました。
・ きゅうり、トマト、なすなどの果菜類は、数量的にはやや安定していましたが、気温変動により品質にばらつきが見られ、相場の変動が激しくなりました。
・ 玉ねぎは、主産地である佐賀県産の生育が遅れた影響で供給が減り、価格が高めで推移しました。
全体として4月は、天候による影響で生育がやや不安定な品目が多く見られ、市場価格も落ち着きませんでした。
🌿5月の野菜相場見通し
5月の市場全体の動向をまとめました。
飲食店の皆さまが仕入れ計画を立てる際に、ぜひお役立てください。
全体の気象傾向と相場状況
・5月は、西日本を中心に例年より気温が高く、関東以西では中旬以降に適度な降雨が予測されています。
・全体的に見れば、気候条件は比較的良好ですが、4月の干ばつや低温、降雹(ひょう)の影響が残り、一部野菜の生育・品質にばらつきが見られます。
特に注意したい点は以下のとおりです。
品目別注意ポイント
・根菜類(にんじん・たまねぎ・ばれいしょなど)は、生育の遅れや供給不足の影響で高値傾向が続きます。
・大型連休(GW)前後には、一部の野菜(アスパラガス、新玉ねぎ、新じゃがなど)で需要が集中し、一時的に相場が高くなる見込みです。
品目別相場の動向(概要)
・果菜類(きゅうり・ピーマン)は、各産地の生育状況が良好で前年並み~やや安定した価格で推移しそうです。
・葉物類(レタス・キャベツ・ほうれん草など)は中旬以降、生育条件の改善で供給が安定し、価格は落ち着く見込みです。
・一方、産地が切り替わる端境期(はざかいき)には一時的な入荷の乱れや価格の変動が起こる可能性があります。
仕入れ計画のアドバイス
・根菜類など高値が続く野菜は、代替野菜の活用や仕入れ量の調整をおすすめします。
・大型連休に向けて旬の野菜の需要が高まるため、在庫を少し余裕をもって確保しましょう。
・産地切り替え時期は納品日がずれたり品不足になることもあるため、入荷状況をこまめに確認しましょう。
🍎5月の果物相場展望
5月は果物がぐっと充実してくる季節です。いちごやメロン、マンゴーなど華やかな品目が増え、旬を迎える果実も多くなります。全体的に4月の天候の影響を引きずっているため、出荷が遅れ気味で、相場はやや高め。品目によっては玉サイズが小さく、数量も不足傾向です。中旬以降の増量で価格の落ち着きが期待されますが、ギフト需要がある果物は価格が下がりにくい傾向があります。特にマンゴーやメロンは品薄のため、高値安定が続く見込みです。
いちご
主力品種「とちあいか」「紅ほっぺ」は4月にピークを迎え、5月は徐々に減少。栃木県産の「とちあいか」は品種更新が進みましたが、生産終盤のため品質や出荷量は天候次第で不安定気味。静岡県産「紅ほっぺ」も連休明け以降の出荷は漸減します。一方、宮城県の「もういっこ」は5月連休明けがピークで、数量が安定しています。
メロン
メロンは静岡産の「アールスメロン」、茨城産の「アンデスメロン」や「クインシーメロン」が5月にピークを迎えます。特に茨城産は4月の低温により小玉傾向が強く、例年と比べるとやや高値で推移。ただし、5月下旬には玉サイズも回復し、価格も落ち着く見込みです。
マンゴー
宮崎産マンゴーは春先の低温の影響で生育が遅れています。そのため例年「母の日」需要期にピークを迎えるところ、今年は5月下旬~6月中旬がピークとなる見込み。鹿児島産も同様の傾向で、小玉が多く数量はやや少なめの予想です。
西瓜(スイカ)
西瓜類は、熊本県産の大玉が中心。生育が1週間ほど遅れ、ピークは5月中旬から。千葉県の富里産もやや遅れて5月中旬以降にピークを迎えます。全体的に出足は遅れましたが、中旬以降は安定供給される見通しです。
その他果実
ブルーベリーは静岡産が5月連休前にピークを迎え、数量も安定しています。愛媛や高知産も中旬以降は潤沢。桃(ハウス桃)も山梨や福岡産が連休明けから徐々に増量、さくらんぼ(おうとう)は山形産が中心で「母の日」前後にピークを迎えますが、今年は低温で出荷がやや遅れている模様です。
🥕 まとめ(2025年5月の野菜・果物相場)
5月は全体として安定した出荷が予想されていますが、一部品目で相場の変動が予測されています。
野菜の相場見通し
・キャベツやレタスなど葉物野菜は、気温の上昇や適度な降雨のおかげで、安定した出荷が見込まれています。中旬以降は準高冷地の野菜も登場し、価格も落ち着きます。
・一方、にんじんは徳島県産の収穫が早めに終了する影響で、相場はやや高めの推移。輸入品や代替品の活用もおすすめです。
・ばれいしょ類(じゃがいも)とたまねぎは天候や生育遅れにより出荷が少なく、引き続き高値傾向が予測されます。業務利用の方は在庫調整や仕入れ先の多角化を検討しましょう。
・トマト、きゅうり、ピーマンは出荷量が増加し、価格も安定していきます。ただ、天候によっては変動も予想されるため、日々の相場チェックが重要です。
果物の相場見通し
・5月はいちごが終盤を迎えます。関東産は徐々に減少しますが、東北産の入荷増加により、価格は安定傾向。ただ品質面でばらつきがあるため、購入時には注意が必要です。
・メロン類は熊本産や茨城産が増量となり、品質・価格ともに落ち着きを見せます。ギフト利用にも最適なシーズンです。
・ハウスみかんやびわは数量が少なく価格は高めですが、品質は非常に良好。初夏のメニューに取り入れるとお客様の満足度アップが期待できます。
・マンゴーは宮崎産が「母の日」ギフト需要と重なり、相場高が続きます。早めの仕入れと予約がおすすめです。
📌 5月の仕入れポイント
5月は大型連休の影響や産地切り替えが多い時期。特に高値が続く品目については、早めの仕入れ計画や代替食材を活用し、コスト管理を行うことが重要です。安定供給が見込まれる野菜を上手に取り入れながら、メニュー構成を工夫して乗り切りましょう。
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